依頼した弁護士に連絡がつかないのはどうして?
事件を弁護士に依頼したところ、契約後に事務所に電話しても不在で、折り返しの電話もありません。どうすれば良いでしょうか?
弁護士からのアドバイス
弁護士と連絡をとる工夫は?
方法としては
1 面談して打合せをする日程を電話で予約して、事務所に行く
2 事務所への電話以外の連絡方法がないか確認する
ことが考えられます。
依頼者は、弁護士を決めて契約して着手金を払ってしまうと、弁護士を変えることは難しいです。
ご自分の不安や悩みを含めた詳しい事情をもう一度説明するのは相当に苦しいでしょう。
また、依頼したときにサインした契約書に「途中で弁護士を解任しても着手金は返還しない」という条項があると、依頼者は解任すると金銭的に損してしまいます。
もし依頼した弁護士に疑問を持ったときには、契約書を良く読み返してそのような条項がないか確認しましょう。
弁護士との委任契約書の多くには、「依頼を受けて事件に着手したら着手金は返還しません」という条項があるのが普通です。
弁護士としても、依頼を受けた場合には、相当の時間と労力を使って下調べをして事件に着手することが多いため、一方的に契約を解除されてしまうと困るという事情があります。
もっとも、良心的な弁護士なら、着手してほとんど仕事をしていない場合には、実費を控除して着手金を返還することが多いとは思います。
とはいえ、弁護士を変えることは、依頼者の方に経済的な負担、精神的な負担が大きいことは事実です。
よほどその弁護士に不信感を持たない限りは、しっかりと動いてもらうように工夫してみることから始めることをお勧めします。
工夫その1~弁護士と面談して質問する
事前に予約をして弁護士と面談するという方法(上にあげた1の方法)であれば、出かけていて不在だったり、折り返しの電話がないという問題はありません。
ただ、面談に十分な時間を取ってくれずに、例えば30分くらいしか時間をとってくれない場合もあるかもしれません。
その場合に備えて、聞きたいこと、確認したいことを、自分なりにA4用紙1~2枚以内でまとめていくと良いでしょう。
その程度の量の書面であれば、弁護士も2~3分で質問したいことが分かります。
そこで、しっかりと質問に答えてもらえれば安心できるでしょう。
工夫その2~事務所への電話以外の連絡方法をとる
基本的に、忙しい弁護士は、裁判所に行ったり、交渉に言ったり、会議に出たりして昼間不在のことも多いと思います。
通常は、電話対応は事務員が行うので、事務員が用件を聞いて電話連絡帳などにメモしておきます(業務時間中に電話をかけても誰も出ないような事務所や弁護士の携帯電話にいつも転送されるような場合は、経営自体に問題がありそうですが・・・)。
弁護士は事務所に戻ると電話連絡帳などのメモを確認した上で、緊急性の高い順番を自分で判断して折り返しの電話をしていくことになります。
すぐに折り返しの電話がない場合は、弁護士としては数日置いてから連絡しても依頼者に不利益がないと判断していることもあるかもしれません。
もちろん、どんなお電話にも即日折り返しが出来れば良いのですが、裁判の時間延長、刑事事件の呼出、必須の会議や交渉など、数日身動きが取れないということもあります。
そこで、弁護士に連絡を取りやすい方法としてメールによるやりとりが考えられます。
依頼後も、複雑なお話の場合には事務所での面談が必要ですが、電話ですむような用件であれば、そのほとんどはメールでも対応が可能でしょう。
そして、依頼者との間であればどんな弁護士でもメールでやりとりすることを嫌がらないはずです。
弁護士としても、深夜や早朝など、自分のペースで時間が空いた時に折り返しの連絡ができるのでメールは便利な手段です。
ただし、不安な点として、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうことがあるので、テストメールを一回やりとりしておくと便利です。
当事務所も、ご依頼を受ける際にメールでのご連絡が依頼者の方に便利な場合には、事件をお引き受けするときに迷惑メールフォルダに入らないかテストをさせていただいています。
そして、緊急の事態で本当に困っているときには、「本当に困っているので、お忙しい所恐縮ですが○○年○月○日までにお返事をいただきますようお願いいたします。」というように期限を設けたメールを送信するのも一つの方法だと思います。
それでも折り返しのメールが来ない場合には・・・さすがにご自身の人生のために弁護士を変えることをお勧めします。
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