弁護士選びは面談から
弁護士の事務所に電話したら「電話と書類の郵送だけで依頼できる」といわれました。このような選び方でも良いのでしょうか?
弁護士からのアドバイス
弁護士と面談しないで選ぶことは本当に危険です。
どのような事件でも、弁護士に依頼するとなると相当長い期間、連絡や打ち合わせをしていかなければなりません。
その中で、依頼される方からできるだけ適切に情報を得られなければ弁護士として良い仕事ができません。
そして、依頼者から適切に情報を得るためには、依頼者と良い信頼関係をつくることが必要です。
では、皆さんは、一度も顔を見て話したことのない人と良い信頼関係を持って何でも相談できるでしょうか?
もし、「できる」と自信を持って回答される方であれば、電話だけで依頼されても構いません。
でも、そうでなければ、やはり法律事務所を実際に訪問して顔を見て話をして、自分の話をしっかりと聞いて言葉を返してくれる人なのかは確認する必要があるでしょう。
面談しないで引き受ける事件の種類としては、過払い金の請求を代表とする債務整理事件が最も多く、問題となるケースも多かったです。
そこで、債務整理については、日弁連(全国の全ての弁護士が加入している自主監督のための団体)が「債務整理事件処理の規律を定める規程」を定めて、弁護士に依頼者と面談してから事件を引き受けるように定めています。
そして、面談の必要性は、債務整理事件に限らず、離婚、相続、交通事故、契約トラブルなど全ての事件にあてはまります。
事件は1件1件が別事件です。
同じ離婚事件であっても、Aさんの離婚とBさんの離婚では、法的に注意すべきポイントや依頼される方の期待する解決方法も全く異なります。
これらを依頼者の顔を見ないで引き受けられるということは考えられません。
私は依頼まではしない法律相談であっても、電話のみで対応するとその事件の特殊性が伝わらないままアドバイスをする危険があるので、電話とは別に面談をした方が良いと思います。
弁護士を選ぶときには、実際に会ってどの程度ご自分と信頼関係を作れそうか考えてから決めることをお勧めします。
もっとも、最近では、新型コロナウィルス感染防止の観点からZoomなどのアプリを使っての面談も必要になってきています。
これからは、実際にいくつかの法律事務所の無料相談に出かけるか、やむを得ない場合にはアプリでの面談をしてから弁護士を比較して選ぶというのも良い方法だと思います。
ただ、複数回っていることを弁護士に言ってしまうと、ごく一部ですが機嫌が悪くなったり、親身に相談に乗ってくれない弁護士もいるので、相談するときには黙っていた方が良いかもしれません。
最寄りの法律事務所の数が少ない場合には、少し周囲の中規模年まで足を伸ばしてある程度の数は訪問した方が良いとは思います。
比較して選んだ後であれば複数の事務所を回ったことは言っても構いません。
「いくつか法律事務所を回りましたが、ここが一番信頼できたので」と言っていただければ、多くの弁護士は喜ぶでしょう。
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