破産や再生手続は、本来返済しなければならない債務を、裁判所での手続を経て返済不要としたり、減額したりするものです。
ですから、返済が不可能な状況になった後は、以下のことを絶対に守っていただく必要があります。
1.お金を借りないこと
返せない状況でまた借りるということは、それ自体が詐欺罪になりかねず、破産などの手続に進めなくなる可能性があります。
また、弁護士が通知を出した時点で、本来5~7年程度はお金は借りられないはずですが、もしこのような状況でお金を貸してくれるのは、危険な業者である可能性が高いのです。
2.一部の債権者にだけ返済することはしないこと
それが親兄弟からの借金であっても、いくら仕事で世話になった人であっても、このような状況になると債権者は皆平等に弁済を受ける権利がありますから、一部の人にだけ弁済することは許されません。
3.生活に必要な物以外の物を買わないこと
生活必需品以外の物を買うお金があれば、それは債権者に回さなければなりません。
財産隠しだったということになれば、債務をゼロにしたり減額したりできなくなります。
4.自分の所有している物を無断で売らないこと
自分の所有物は、生活に必要な物を除いて全てお金に換えて、債権者に返済しなければならないものです。勝手にお金に換えてはいけません。
5.家計簿をつけて収支の管理をすること
経済的に立ち直るためには収支の管理は大切です。
裁判所からも随時家計の状況を確認されますので、簡単なメモ程度でも良いので家計簿をつけると良いでしょう。