同じ音楽を聴いていても、一人一人聴き方が違うと感じることってありますよね。
私が聴く音楽のジャンルは、J-POPと洋楽ロックから始まって、その後にジャズ、クラシックも聞くようになり、今では「広く浅く」という感じで聴いています。
最近、おなじジャンルでも曲によって聴き方が違うことを感じます。
例えば、J-POPで最近ヒットした星野源の「恋」という曲がありますよね。
普通、私は「歌詞→メロディ→ダンス」という順番に頭に入る感じです。
でも、この曲は「ダンス→メロディ→歌詞」という順番で頭に入ってきます。
初めて聴いたとき「昭和の和風な雰囲気が感じられるダンスで面白いな~」という印象から入った後で、音楽→歌詞が頭に入ってきた記憶があります。
ちなみに、私はダンスは非常に苦手、つまり下手くそです・・・
おそらく最大の要因は、振り付けを感覚的に覚えられない所にあるように思えます。
そいうえば、ミュージックDVDやYOU TUBEで音楽を聴いても、振り付けが頭に入ってきません。
ところが、「恋」という曲では、ダンスから先に強烈に頭に入ってきます。
そうすると、「人は自分が苦手なものは無意識に見ない」けれども、上手くインパクトを与えると、その「苦手なもの」でも楽しんで受け止められるということでしょう。
これを法律の知識に置き換えて考えてみました。
法律に関するお話は「理屈っぽくて苦手」と感じる人の方が多数派なのではないでしょうか?
私自身も学生時代はそう感じていました。
ですから、法律に関する話を相手にしっかりと伝えるためには、何らかのインパクトを聴き手に与えるように工夫する必要があると思います。
振り返ると私も、法律相談で相談者に説明するとき、大学で講義するとき、他分野の実務家に講演するとき、場面によって工夫をしています。
例えば、法律相談では、性別、年齢、仕事や家庭などの人生経験、趣味などが分かれば、具体例をそこから出すと分かってもらいやすいように思えます。
大学で教えるときには、自分が大学生だった頃をイメージしています。
売買の話では、コンビニでおにぎりやペットボトルを買う話、賃貸借の話では、アパートを借りる・DVDを借りる話、労働問題ではアルバイトをしたときの給与の話などを例にしています。
「依頼者や相談者に、法律用語・専門用語をそのまま使わずに、相談者の立場をイメージして対応しなければならない」と私たちの業界でもよく言われます。
きっと、音楽や法律に限らず、人のコミュニケーションというのは、その人に伝わるポイントをつかんで伝えることが大切なんだろうと思います。