一昨日、自動車を運転していたら、右前方からおかしな音がしました。
しかも、何となく焦げ臭い臭いが・・・
自動車を路側にとめて、見たところ、右前輪がバースト(破裂)していました!
今年1月の車検の時には、「車検は通るけれど、タイヤはもう交換した方が良いですよ~」と言われていました。
「車検が通るんだからいいや」と安易に考えていたのが間違いでした。
久しぶりに、自動車のジャッキアップをして、スペアタイヤと交換しました。
雨が降っていなくて、本当にラッキーでした。
その日の夕方には、オートバックスで、新しいタイヤと交換してもらいました。
心なしか、運転も快適になったような気がします(気のせい?)。
さて、「時効」という言葉は聞いたことがある方が多いと思います。
昔の話を蒸し返したりした時に、「その件はもう時効だよ」などとごまかすことも、良くあるんではないでしょうか。
法律の世界で時効という場合、消滅時効と取得時効があります。
消滅時効とは、先ほどの例のような場合で、ある権利が時間の経過によって、消滅して主張できなくなる場合です。
取得時効とは、逆に、時間の経過とともに、ある権利を取得できるという制度です。
例えば、境界線が不明確な土地について、自分の土地だと信じて10年間使用していると、所有権を時効で取得できます。
時の経過とともに築き上げられた事実を尊重しようとするものなんですね。
そして、消滅時効で良く問題になるのは、お金の貸し借りです。
友人にお金を貸した場合、いったいどのくらいの期間で時効となってしまうんでしょうか。
友達同士の貸し借りの場合、時効期間は弁済期から10年(令和2年の改正で、基準日以降の債権については、5年又は10年に変わりました)です。
ですから、返す時期を決めたら、消滅時効期間が経過する前に返してもらう必要があります。
もっとも、時効を主張するかどうかは、借りた友達の自由です。
「良心があるから、時効なんか主張しない!」と言えば、それはそれで有効です。
このように時効の効果を主張することを、時効の援用(えんよう)と言います。
では、友達同士の貸し借りなので、弁済期を定めなかったらどうでしょうか?
この場合には、貸し付けた日から時効が進行することになります。
なぜなら、民法は、お金の貸し借りで返還時期を定めていない場合には、貸主は相当の期間を定めて返還請求できると定めているからです。
この「相当の期間」は1日でも即日でも構わないので、貸したらすぐに請求できるので、弁済期も訪れたとして、時効も進行するということなんですね。
ですから、弁済期を定めないで、お金を貸すのは、貸す方にとっては危険だと言えます。
それでは、お金を貸した方は、借りた方が逃げ回っていたら、結局返してもらえずに終わるしかないんでしょうか?
実は、貸した方には、債権を確保する方法があります。
それはまた次回に。
「日常生活の法律問題」の過去ブログ記事についてはこちらをご参照ください。