【相談前のお悩み】
「父が交通事故で大怪我をして、全身に麻痺が生じてしまいました。父が損害賠償請求することができることは分かりました。」
「でも、母と私も精神的に立ち直れないほどのショックを受けました。また、父の介護をし続けなければならないという不安もあります。」
「交通事故の被害者は事故にあった父だけなのでしょうか。」
【弁護士のアドバイス】
1 「私や母が言えることはありますか?」
民法の定めは、子供や妻自身が慰謝料を請求できるのは、被害者が死亡したときだけとなっています。
しかし、判例により適用範囲が広げられ、被害者が死亡した場合と同じくらいのショックを受けたときには子供や妻自身の慰謝料が認められます。
2 「その慰謝料の金額はどれくらいでしょうか?」
まず、被害者に過失があると、その過失割合で慰謝料が減らされてしまうため、そこを適切に争うことが必要です。
全身麻痺の場合には後遺障害1級と認定されることが見込まれます。
その場合には、配偶者や子にそれぜれ200万円~400万円程度の慰謝料を認める裁判例が多くあります。忘れないように請求していきましょう。
【相談・依頼後の感想】
「私や母の慰謝料も請求してもらえて、判決でそれぞれ300万円の慰謝料が認められたことで、私たちの気持ちが救われました。」